うつ病の診断方法~医師による問診が大切~

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小さな兆候も見逃さない

診断

素人判断の限界

うつ病に対する認知度が上がったせいか、「自分も実はうつ病なのではないか」と疑う人も少なくありません。インターネットで検索してみれば、うつ病の可能性を自己診断できるプログラムの類も数多く見つかります。手軽に実施できるうつ病チェックとして、日頃からそれらを利用するのも悪くはありません。心の健康に絶えず気を配っていれば、変調が表れたときも早く気づくことができます。しかしながら自己診断にも限界はあります。うつ病に限らず身体疾患の例でもそうですが、中途半端な知識に基づいた素人診断は時として重大な兆候を見逃すこともあるのです。うつ病は脳内神経伝達物質の活動が低下することによって発症します。長期的な気分の落ち込みをはじめとする諸症状については、さまざまな自己診断プログラムの中にも共通して見かけます。とは言えそれらの質問に自身の状態が該当するかどうかの判断は、最終的には自分に委ねられるものです。心の状態を表現する質問は抽象的表現になりがちです。うつ病を発症している患者は心身が疲れ果てているケースが多く、そういった抽象的な質問に対して自力では正確に答えられないことも少なくありません。精神科や心療内科で医師の問診を受ける場合と比べて診断精度はどうしても低くなるため、小さな兆候を見落としがちになるのです。

本格的な治療

精神科や心療内科の医師は心の医療の専門家です。数多くの症例を見てきた豊富な経験と高度な知識を持つ医師なら、うつ病患者に対して精度の高い問診を実施することができます。自己診断の結果ではうつ病でないという結論が出た人でも、医師の診断結果は異なるかもしれません。隠れたうつ病の小さな兆候さえも、プロの目なら正確に見抜くものなのです。近年では光トポグラフィー検査という画期的な検査方法も登場しており、導入する病院が増えています。この装置を使うことで脳の血流状態を測定し、うつ病が目に見える形で診断できるようになります。うつ病とよく似た症状を呈する病気とも見分けがつきやすいので、精神医療の分野で最も注目を集めている検査技術です。うつ病と診断されたら、投薬治療や心理療法などの本格的な治療が開始されます。治療に当たっては休養や環境整備も重要になりますので、場合によっては入院した方が良い結果を得られることもあります。症状の進行度合いによっては治療に時間もかかりますが、粘り強く治療を続けていれば症状が改善に向かうものです。少しでも早く治療を開始するためにも、心の変調に気がついたら迷わず精神科か心療内科を受診すべきです。医師による正確な診断こそは、心の健康を取り戻すための重要な鍵となるのです。